こんにちは、AXIAの阪田です。

見立てというと・・・
医者が患者に症状を聞いて、病名を診断し対処すること。
子どもの発表会に来ていく服を選んであげること。
などなど、様々思いつくでしょう。

カウンセラーの見立ては同じ要素はありつつも、大きな違いがあります。
上記で挙げた例は、見立て(診断)した後、すぐに結果を与えます。
カウンセラーの見立てとは、クライエント様の話に対して様々な方向からの可能性を考え、
解決への筋道を立てる事
なんです。

その「様々の方向」とはカウンセラーの知識をもって見出せます。
心理学の基本に始まり、精神医学や脳科学、性格心理など様々です。
カウンセラーによって得意分野はあるものの、
最低限の知識を持ってこそ正確な見立てができるのだと考えます。

異常と正常/不適用・適用

異常と正常、不適用・適用とは似て非なるものであり大きく違います。
カウンセラーは的確な見立てが必要となります。

たとえば職場環境がどうしても合わないと悩んでいる場合、
職場環境がクライエントにとってストレスと感じる場だと見立てるなら不適用と解釈ができ、
転職や休職などの改善策を練る事もできます。
しかし、不適用以前にクライエントの性格に問題があり、
どの環境下でも不適用になる可能性があるのであれば
性格や考え方が異常に偏っていると解釈し、性格改善を目指さなければなりません。

正常・適用の基準の認識

正常や適用と判断する基準は何か?
「普通や平均」という言葉が頭に浮かびます。カウンセラーは普通や平均から
どの程度逸脱すると異常や不適用となるかを認識する必要があります。
「普通や平均」は人によって違いがあるだけでなく、
時代や文化、社会の変動によって変わるものです。
昔は普通でも今は通じないといった事は常々起こりうることで、
カウンセラーは自身の価値観で普通や平均を決めてはいけないのです。

病理的症状の見立て

病理的とは統合失調症や躁うつ病などの精神障害を指します。
その他にもパニック障害や不安神経症、対人恐怖症など様々です。
精神科や心療内科で診断された後にカウンセリングへ来られる方もいらっしゃいますが、
診断がないままに辛さを感じ来談される方も多いのです。
カウンセリングだけで改善が目指せるのか、病院との併用が必要なのかを
見立てる事も大切なのです。

性格のクセを見極める

性格改善のためにカウンセリングを利用する事は最善だと思います。
しかし、性格の作られ方を熟知していないカウンセラーには
どうにもできないと考えています。
元々静かな性格の方に頑張って明るくなりましょう!
なんて言ったところで一層落ち込むだけです。
そして、嫌だと思う性格が長年の生活でクセ付けされたものであれば、
改善する事はクライエント自身でできる事ではありません。
また、悪いクセほど自身で認知しきれてない場合が多いのです。
どのような悩みも性格とは直結しています。
カウンセラーにとって性格心理の知識はとても必要なのです。

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