こんにちは。AXIAの阪田です。
1カ月ほど前、倒れそうになった自転車を左足で回避。その際にできた大きな青あざがようやく完治しそうです。
この年になると治りが遅い。
青あざといえば、忘れられない過去が。。。
20代の頃、カメラアシスタントとしてロケに出た際の荷物持ちはもちろん私の仕事。
当時の機材はかなりの重量があり、肩~肘にかけて青あざになるんです。
それを見た母の顔は凍り付いておりました。
私も子を持つ母となり、我が子のそんな姿を見たら「パワハラ」を疑いますよね。

少し前に報道されていた、レスリングの伊調薫選手のパワハラ問題について
みなさんはどのように感じられているでしょうか?
4月から新しい生活が始まる人も多い中、「パワハラ」なんて言葉がテレビから聞こえてくるのは少し耳障りですよね。
しかし、現社会で生活する上で、知識として知っておくべき事なんだと思います。

ハラスメントとは

「嫌がらせ」「相手を悩ませること」などを意味を表す言葉です。
セクハラ(セクシャル)、パワハラ(パワー)、モラハラ(モラル)
マタハラ(マタニティー)、アルハラ(アルコール)など、他にも多数あります。
嫌悪感に繋がる行為は全て、何かしらの名称に当てはまるという事です。

○○ハラスメントと聞いて、良い印象を持つ方はいらっしゃらないでしょう。
しかし、○○ハラスメントという言葉が一般的でなかった20年前を思い出し
当時の状況が「嫌がらせ」や「相手を悩ませること」に当てはまるのか考えてみました。

ハラスメントの独り歩き

昔の私は今思えば、かなりのハラスメントを経験したのかもしれません。
労働基準法なんてあってないような過酷な業界で仕事をしていたこと、
悪く言えば、ライバルの失敗を喜ぶ、実力なきものは去る。みたいな感じでした。
上司からのきつい言葉、アルコールの場への参加などは日常茶飯事でしたが、
「嫌がらせ」とは感じていなかったからこそ仕事の継続が可能だったんだと思います。
ただ、耐え切れず辞めてしまった同僚もおりました。

ハラスメントという言葉が認知され、我慢を強いられてきた人にとっては良い世の中になったとは思います。
辞めた同僚がハラスメントを知っていたとしたら、少しは心穏やかだったのかも知れません。
しかし、私のように感じる人間がいる事も事実であり、だからといって辛くなかったわけでもありません。
きつい言葉ひとつひとつに意味があると考え、その意味を知りたいと思い、
知るためには上司と同じ立場になるために努力が必要だと、自分に言い効かせていたように思います。

今、ハラスメントという言葉が独り歩きしすぎて、上司・部下の関係性が難しくなってしまったのではないでしょうか
「相手(部下)の受け止め方」に過剰になりすぎて、本来の指導内容を半減させる結果となり、
相手(部下)の実力を引き出し切れない結果になってしまっているような気がします。

違和感〜報道を見て〜

伊調選手と栄監督の関係を見てみます。

伊調選手がいう「パワハラ」は練習の場を奪われた事。
これが事実であれば「パワハラ」に値するでしょう。
ただ便乗するかのように、普段の指導方法に「パワハラ」があったと報道されていることに違和感を感じました。
伊調選手は指導方法に「パワハラ」を感じていたのかしら?と思ったのです。

スポーツの世界では、第三者から見て「パワハラ」と感じさせる指導はよくある話ではないでしょうか?
「このコーチ厳しい〜」なんて思う事ありますよね。
ただ、選手本人は「パワハラ」を感じてはいるとは思えません。

今回の報道はパワーハラスメントという言葉が独り歩きし、本来の趣旨から外れてしまっています。
栄監督の指導を否定する結果になってしまっていることは少し残念に感じました。

最後に

「ハラスメント」が一般に認知された今、
メリットとしては問題が表面化しやすくなった。
デメリットとしてはコミュニケーションを困難に感じさせる事になってしまいました。

明らかな「嫌がらせ」に当たるハラスメントは表面化していくべきですが
「受け止め方」の違いによって起こるものに関しては
受け止めて側は指導する者の心情を感じる姿勢を持ってほしい。
そして指導する者は、相手の心情を想像する考えを養ってほしい。

お互いの心情への気遣いができるコミュニケーションができる世の中であってほしいです。