性格は生まれつき決まっている

『性格は生まれつき決まっていて、それを変えることはできません』
と言われたら、自分の性格を変えたいと思っている方、自分の性格が過去から変わったという方は驚かれると思います。
しかし、性格が変わらないというのは事実です。
ただ、それは半分は事実なのですが、もう半分は性格は変えられる部分があるというのも事実なのです。

それはどういうことかというと、性格改善の方法で性格の構造について説明したように、性格は図にして表わすと4重構造になっていて、性格のより深い部分は変わらない、
または変わりにくいけど、性格の表面部分は変えることができるということなのです。

性格が変えられない部分と変えることのできる部分があるので、性格を改善したい人は変えることのできる部分を早く変えたいと思うかもしれませんが、まず大切なことは変わらない部分に対して自覚や理解を深めるということです。

性格の核の部分は気質といわれる生まれつきの性格が備わっています。
まず、変えることのできない生まれつき性格について知っておいていただきたいと思います。

生まれつき性格は9つのタイプに分けられる

生まれつき性格といわれる気質は、大きく分けると9つにわけることができます。
正直、明確に線を引いて分けられるものではなく、実際には9つのタイプの特徴がグラデーションのようになっていると考えていただければいいかと思います。

生まれつき性格は、よく話を聴いていれば知識のある人であればある程度見極めることも可能です。

ただ、9つの気質の中には、それぞれが共通して持っている特徴もあるので、性格の知識を持っていたとしても、自分がどのタイプの気質なのか知るためには、よくよく気質について勉強したり、性格学に詳しいカウンセラーに話を聴いてもらうことが望ましいです。

気質が9つに分かれている理由は、人間が環境に適して生き抜いていくため、みんなが同じ行動パターンをとると都合が悪いからと言われています。

原始時代は現在よりも生き抜く上で過酷な環境だったため、いろんな出来事が起きても、人間という種が絶滅しないために、危険の回避方法が発達の段階で分かれたそうなのです。
その頃に分かれた性格のパターンを私たちは現在も引き継いでいるために、人間は生まれながらにして9つの気質のどれかに該当して生まれてくるのです。

気質は変えられないけど、自分の気質への自覚は大切

気質は生まれてから死ぬまで変わることはありません。
なぜなら、人間の脳にプログラムされた刺激に対する無意識の反応の違いが気質でもあるため、条件反射的なものの感じ方、基礎的な行動のパターン、衝動、感情や思考の働き方なので、変えることはできないのです。

ただ、人間は生まれた時から両親と出会い、その人間関係の中で人格形成が始まっていくので、自分の気質を自覚することはありまん。
気質という基本的な脳の働きに人格形成の影響を受けた脳の働きが加わるので、自覚することは難しいのです。

ただ、大人になってからでも、無意識に私たちの心の働きや言動に影響を与えているものが気質なので、自分の気質のタイプを知っておくことは大切ですし、性格を改善する上では気質の理解は必要なのです。