こんにちは、AXIAの阪田です。

性格の成長を
①内的要因
②外的要因
③自己形成の要因
に分けて考えてみます。

①「内的要因」による性格の成長・変化

内的要因と聞くとまず頭に浮かぶのが遺伝です。
染色体の中にある遺伝子を通して、親の世代のもつ特徴が子の世代に伝達される生物学的現象の事をいいます。
人間からは人間しか生まれない。体格や動作・能力など人間としての共通点を持って生まれてきます。
血のつながった親子の顔立ちはかなりの類似性が認められます。
では性格のような心理的特徴も遺伝するのでしょうか?

「親の性格によく似ていて、頭の良さも親に似たのね」
遺伝による親子の類似は認められ、特徴は遺伝するものとの考えは間違えではありませんが全てとは言えません。
親子は同じ環境下で生活し、子どもは親の行動をみて学習します。
これは生後習得したものであり、生活環境(外的要因)による性格形成であって遺伝によるものと思われる性格も、生活環境が大きく関わっている事も多いのです。

そしてもうひとつの内的要因が身体的特徴からの影響による性格の形成です。
身体の構造や機能が性格に大きく影響する事もあるのです。
たとえば内臓器官の働きを調節してくれている自律神経系の働きが弱ってしまうと、各器官がもつ特徴ある方向へ性格が変化する事があります。
また覚せい剤や麻薬の常用も性格を変えてしまう事もあります。

その他には個人の体格や容姿が、社会的にどのように評価されて自己認知しているかのよって、性格の成長に変化を及ぼす場合もあります。
美しい顔立ちに生まれた方は周りから好意を持たれる事が多く、この事が影響をもたらし心の広い穏やかな性格が形成される方もいれば、逆に傲慢で冷たい性格へと成長する方もいます。
これらは身体的特徴によるものではあるが、身体の構造や機能による性格形成が直接的と言ううならば、間接的影響による性格形成と言えます。

➁「外的要因」による性格の成長・変化

外的要因の代表的なものでいえば家族、友人、学校、文化、社会での関係が想像できます。
このような要因が様々な形で絡み合う事で、様々な方向へ性格が形成されていくことになります。
中でも性格形成に最も影響があると考えられるのが家庭環境です。
生まれた家族の裕福度や宗教観、人生観、価値観、また家族構成や両親の育児に関する考え方など、育つ環境が性格に大きく関わってきます。

なぜ家庭環境が性格形成に大きく影響するのでしょうか。
性格は幼少期の頃にほぼ形成されるのです。
その幼少期においては家庭が唯一の世界であり、家庭内で見るもの感じるものが全てなんです。

↓幼少期の頃の親の関わり方等は下記ブログも併せてご覧ください。
狭義の性格で重要な養育(愛情)とは何?

③「自己形成の要因」による性格の成長・変化

自己形成の要因とは自分で自分の性格を一定の方向に意欲的、能動的に作っていこうとすることです。
思春期以降自身を一つの対象とし客観視して眺め、自身の設定した理想像に近づける努力をするようになります。
もっと好かれたい、思いやりある人、勇気のある人になりたいなど……。

しかし性格には努力で簡単には変えられないものも多く、変られないと気づいたとき諦めてしまう時もあるが、相手に自分の違う面を印象づけようと、違う姿を演技してみせる事もあります。
これを印象管理といいます。

子どもの場合は見たままの性格がその子の性格と考えられます。
しかし成長とともに「表面の性格・内面の性格」、いわゆる外づらと内づらを自身で形成し年齢や職業にあった「……らしさ」に対応できるようになるのです。

思春期を迎えた子どもの性格は、子どもの頃と変わってしまったように感じる事もあるでしょう。
しかし、それもひとつの成長ととらえ見守る事も親の役目でもあります。

↓ 下記も併せてご覧ください
性格を変えたいという相談

育児相談|カウンセリングによる子育てサポート