AXIAの阪田です。

高齢化社会を支えていく中で介護業は重要な職業と言われています。
しかし、ニュースで取り上げられる事といえば介護従事者の虐待による事件等。
その理由は仕事のストレスという一言で片づけられているように思い、モヤモヤが残ります。

今回はその私の「わだかまり」を整理するために。そして、
介護に携わる方にとってカウンセリングは必要であり、もっと身近に感じていただきたいと思い書かせていただきます

一般的な介護のイメージとは?

介護と聞いて皆さんはどのようなイメージを持たれているのでしょうか?
私がよく言われたのは「大変よね~。私には出来ないわ」。
大変というのは、重労働で賃金も少ないという意味でしょう。
しかし、大変な仕事は他にもたくさんあり、私からすると営業マンやサービス業の方に「私には出来ないわ」と言ってしまいます。

どの仕事でもやりがいが感じられる仕事だからこそ、大変であっても頑張れるのではないでしょうか?
介護従事者も同じで、仕事が大変・賃金が低いという理由が一番のストレスではないと考えます

プライドは必要な業界。
そのプライドがストレスを生む。

介護の仕事は免許を取得されたばかりの方でも比較的働きやすい業界だと思います。
職人さんと同じで、経験の積み重ねで知識を増やしていきます。
また、働く環境で取得できる経験が違い、転職を重ね実力向上を目指す方も多いです。
(働く環境とは、施設勤務は身体介護が、訪問介護は生活支援・相談援助が主な仕事だという事です)

様々な経験はプライドとなり、プライドを持った方が集まると仕事の質が上がります。
ただし、その一方で人間関係の問題も勃発します。

この人間関係の問題は様々な内容を含み、個々で解決できないものも多いのですが
問題なのは、この問題を取りまとめる上下関係が成り立たない事なのです

上司・部下の関係がない

一般企業での上司の役割のひとつ、「部下の面倒をみる」。
このしくみが介護業では一般的ではないと言えます。
プライドを持った方の集まりであり、上司もまたその一人です。
「誰かが誰かを教える・助ける」という意識が薄いのが現状です。
お互いのプライドがぶつかる事も多く、良好なコミュニケーションを保つ事も難しいともいえます。

このような現状により、追い込まれてしまう方が多く、精神的・体力的に限界に達してしまいます。
また、プライドが壁になり、辛い・キツイ・疲れた・合わない等の弱音を心に閉じ込めてしまいがちです。
一般企業では本来、部下の体調管理も仕事の一環ですが、介護業では自己管理扱いに近いといえます。

自身の心のケアを。

どれだけ経験を積んだ介護従事者であっても、少なからず自身の実力・体力以上に「無理」をされているのではないでしょうか
「無理」は蓄積されます。定期的なケアが必要です。
しかし、心のケアとなると我慢で回避されているのがほとんどではないでしょうか

介護に携わる方に意見を聞いてみました。
カウンセリングというのは、どうしても抵抗があるようです。
話をする場・相談する・助言してもらう...漠然としているかもしれませんね。
「心に積ったものを吐き出す場」として理解していただければと思います

最後に

今回は介護従事者を有資格者を限定してお話しさせていただきましたが、本来、介護従事者とは介護をされる方全ての総称です。
家族を介護されている方や取り巻く方も含まれます。
ぜひ、家族を介護されている方々にも心のケアに関しては一読していただきたいと思っています

この先、痛まししい事件が起こらない事を願い、カウンセラーとして介護従事者の方の手助けができるよう努めてまいります。